会報誌

子どもの「話す力」について【つくし会コラム】

勉強中のこども

今月は、子どもの「話す力」について取り上げてみたいと思います。

現代の子ども達の話す力

昨今では、核家族化や少子化などの影響で、親以外の大人や友達との会話の機会が減っています。
変わって、スマートフォン等で動画に触れる機会が増えています。その結果、情報のインプットが多くとも、子ども達が言葉によって表現する時間がかなり少なくなっています。

勉強中のこども

人間の脳には、言語をつかさどる場所が2つあります。一つは、言語理解の役割を果たすウェルニッケ野。もう一つは、発話の機能を担うブローカ野です。
最近の研究によれば、発達段階における「会話経験」がこの2ヵ所のつながりを強化し、言語能力を促進すると報告されています。
このことからも、情報のインプットだけではなく、子どもに話す機会を十分につくってあげることが重要だと分かります。

では、子どもの話す力を育むために、親はどのような問いかけをするのがよいでしょうか。
まずは、身近なものを「単語」ではなく「文章」で説明させること。

  • 親「今日の晩ご飯、何が食べたい?」
  • 子「今日の夜はカレーが食べたいな」

というように、お互いに適切な言葉で意思疎通が取れるようにしましょう。

また、より具体的な答えを引き出してあげることも重要です。例えば、

  • 親「今日のカレーはおいしかった?」
  • 子「おいしかった」
  • 親「どうしてカレーが好きなの?」
  • 子「ジャガイモやニンジン、お肉が入っていて甘くておいしいから」

など、子どもは考えながら説明することで語彙力を向上させていくことができるでしょう。

つくし会
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