会報誌

子どもの資質や能力を伸ばすためには、諦めずに努力することが大切!?【つくし会】

新年になると家族で目標を立てたり、新たなチャレンジを始める方々も多いと思います。特に、子どもが新しいことを始める時には、本当に向いているのか?どこまで真剣に取り組むべきなのか?と悩む方もいらっしゃるかも知れません。そこで今号では、「才能」と「努力」の関係について考えてみたいと思います。

自然科学者チャールズ・ダーウィンは自伝の中で、「私たちの資質はほとんど生得のものである」と論じています。最近では、哲学者シモーヌ・ド・ボーヴォワールが、「人は天才に生まれるのではない、天才になるのだ」と語っています。このように、才能か努力かという議論に終わりはありません。一方で努力だけでは得ることの出来ない先天的な才能があることは、紛れもない事実です。例えば、映像記憶や絶対音感、身長などの体格は遺伝子によって引き継がれると言われています。では、努力は無駄なのでしょうか?決してそんなことはありません。天賦の才能がある芸術家やスポーツ選手も皆、何度も練習して物事を極めている場合がほとんどですし、才能が無くても努力で成功した人達も数多く存在します。

ここで、筆者なりに才能と努力についての考えをまとめると…
①本人や保護者としての目標は何か?どこまでいったら自分達が納得できるのかを考える。
②現時点での能力や才能を客観的に評価し、努力で勝ち取れることを整理する。
③努力する意味を理解し、プロセスを考えてから実行する。
④どんな結果も受け入れる心構えを持ち、最後までやり抜く。
⑤決めたことは、とことん楽しんでやる。

好きなことであっても、悩みや苦労は絶えないものです。そんな時こそ原点に立ち返って、努力を続けることが大切ではないでしょうか。「努力を続けられる才能」だけが、後天的に身につけられる「真の才能」なのかも知れません。