子どもが朝ごはんを食べてくれない
子どもが朝ごはんを食べてくれなくて悩んでいる親御さんは意外と多いもの。
子どもの健康を願っているだけに、せっかく用意したのに食べてくれないのは、とてもストレスですよね。
しかし、大人にも食欲がない日や、食べたいもの・食べたくないものがあるように、子どもにも朝ごはんを食べられない理由があります。
朝ごはんを食べないことを、頭ごなしに怒るのではなく、食べない背景を理解することが、朝ごはんを食べてくれるようになる近道です。
子どもが朝ごはんを食べない理由
起きてすぐだから
大人でも、起きてすぐに食欲は湧きませんよね。
子どもの胃腸は未熟なため、目が覚めてから食事を受け付ける準備が整うまで、大人以上に時間が必要です。
起床から30分ほど経てば胃腸の準備も整い、お腹も減ってくるため、朝食の30分前に起こしてみるとよいでしょう。
まだ眠たいから
朝が弱い子は眠たくて朝ごはんどころではありません。
特に日本の子どもは世界的に見ても夜更かしであると言われており、朝が弱い子が多い傾向にあります。
前日の夜ごはんの時間を早めて寝る時間を確保したり、夜はスマホやPCなどのブルーライトを浴びないなど、早めに就寝するクセをつけましょう。
朝ごはんを食べさせるためだけでなく、子どもの成長のためにも早めの睡眠は重要です。
もともと少食だから
もともと少食な子は、朝は特に食が細くなりがち。
お腹が空いていないのに、ご飯が並べられていることにプレッシャーを感じて、さらに食べる気力を失ってしまうこともあるんだとか。
まずは、たこ焼きサイズのおにぎりを、ぱくっと口に入れられたらOK!
少しずつでも、毎日食べることが大切です。
少量でもしっかりたんぱく質が摂れるよう、ツナや昆布を入れてあげると◎
朝ごはんの大切な役割
体へのエネルギー補給
わたしたちは寝ている間にも少しずつエネルギーを消費しています。
特に寝起きは夕食から時間が経っているため、エネルギーが空っぽの状態に。
体を動かすだけでなく、脳を使うのにもエネルギーは必要です。
たくさん物事を吸収する大切な時期に、エネルギーが足りない!ということにならないためにも、朝ごはんでしっかりエネルギーを補給しましょう。
体内時計を整える
体内時計は、すべての人の体に備わっています。
個人差はありますが、体内時計は約25時間を1日としてカウントしており、実際の1日である24時間と少しずれています。
この25時間の体内時計に素直に従うと、眠る時間が後ろにずれ、人はどんどん夜型になってしまいます。
ですが、朝ごはんをとることで体内時計がうまくリセットされ、時間のずれが蓄積されないようになっていると言われています。
セロトニンの分泌
「セロトニン」とは、幸せホルモンとも呼ばれる精神を落ち着かせる神経伝達物質です。
ご飯を「噛む」行為はセロトニンの分泌を促すと知られています。
セロトニンが不足すると
- 気分が落ち込む
- 眠気を及ぼす「メラトニン」が作られず不眠になる
など、毎日を元気に過ごすことができなくなります。
朝からしっかり「噛む」ことで、うつ病や精神障害などの発病を防ぎます。
体温を上昇させる
朝ごはんには、寝ている間に下がった体温を上げ、脳や体の働きを活性化する役割があります。
人は体温が下がると、体のエネルギーを節約しようとするため、いつまでも活動的になれません。
朝からしっかりと活動的になるには、朝ごはんを食べて体温を上げることが大切です。
排便リズムを整える
朝ごはんを食べることによって腸が刺激され、朝の排便のリズムが定着します。
小学校や園に行き始めると、自分のペースでトイレに行けなかったり、学校で排便をすることに躊躇してしまったりして便秘になる可能性も。
朝にスッキリと出すことで、日中腹痛を起こしたり、排便を我慢する心配もありません。
まとめ
朝ごはんを抜くことは食育において「欠食」といい、子どもの成長面・健康面で問題視されています。
さらに文部科学省によると、「毎朝朝ごはんを食べている子どもは勉強の平均正答率が高く、体力テストも高い傾向にある」というデータも発表されています。
時間がなく、思うように朝ごはんを食べてくれないとついイライラ・不安になってしまいがちです。
ですが、朝ごはんは、難しく考える必要はありません。
まずは子どもが食べたがらない背景を知り、ママも子どもも楽しい朝ごはんが習慣化できたらいいですね。