会報誌

人に分かりやすく物事を伝える「論証」【つくし会コラム】

皆さんは「論証」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。論証とは、ある主張や立場を裏付けるために、根拠や論拠を挙げ、それによって説得力を持たせる論理的な手法やプロセスのことを指します。論証は主張を支持するための論理的な説明や証拠を提示することで、聞き手や読み手に説得力を持たせる手段となります。簡単に言うと、順序立てて正しく物事を説明するための手法だと言えます。論証ができるということは、自分の頭を整理して、人に分かりやすく物事を伝えるのが上手ということだと考えることもできそうです。

 小難しいですが、論証は子どもにとって関係のないことではありません。親が子どもに何かを説明する時にも、このアプローチが大切です。例えば、野菜嫌いの子どもに野菜を食べさせる時に「我慢して食べなさい!」というだけでは話を聞かないでしょうイヤイヤ食べ続ける、もしくは、食べることをやめてしまってもおかしくはありません。こんな時は、子どもの食べられる野菜を挙げて、その野菜がなぜ身体に良いのかを説明することで、多くの野菜を食べることの重要性についても併せて理解してもらうことができるかも知れません。また、美味しい調理方法について説明し、納得させる方法もあるかと思います。

 親が論証する姿を見せ続けることができれば、子どもにもそのような話し方の習慣が身につくはずです。論証の習慣は、将来子ども達の学業(特にレポートや論文、ディスカッション)や仕事でも多いに役に立つはずです。

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