梅雨を迎え、じめじめと蒸し暑くなる6月。学校の制服や、街行く人々の服装も半袖や薄手のものが増えてくる時期ですね。毎年この時期に衣替えをする、という方も多いのではないでしょうか。気候に合った装いで四季を感じるだけでなく、小さくなった服を通して子どもの成長を実感したり、お下がりの譲り先を考えながら、物を大切にする日本の文化を再認識したり……衣替え一つでもさまざまなことを感じられる機会になるかもしれませんね。
6月の歌
あめふり(作詞 北原 白秋/作曲 中山 晋平)
あめ あめ ふれ ふれ かあさんが
じゃのめで おむかえ うれしいな
ピッチ ピッチ チャップ チャップ
ラン ラン ラン
6月の行事
時の記念日
6月10日は、「時間を大切に使おう」という趣旨で制定された「時の記念日」です。「時の記念日」の由来は、西暦671年まで遡ります。時計らしい時計が存在しなかったこの時代に、天智天皇が日本で初めて「水時計」を設置しました。「水時計」とは、水槽に小さく穴をあけて、漏れた水によって時間を計るもの。それまで使われていた「日時計」は太陽が出ているときにしか使えませんでしたが、「水時計」はどんな時でも正確に時間を知ることができるため、大変重宝されました。そして、この「水時計」がはじめて時を刻んだ日が6月10日だったのです。その後1920年に東京天文台(現在の国立天文台)が、この日を「時の記念日」として定めました。
父の日
「父の日」は、毎年6月の第三日曜日に父親へ感謝の気持ちを伝える行事で、「母の日」と同じくアメリカで生まれました。きっかけは、ソノラ・スマート・ドットという一人の女性。ソノラの父親は軍人で、南北戦争から復員した後に男手ひとつで6人の子どもたちを育て上げました。ソノラは、ある日教会の説教を聞いて「母の日」の存在を知り、「父親に感謝する日も作ってほしい」と嘆願したのです。その後、「父の日」は日本にも導入され、今ではすっかり定着しています。アメリカでは、この日に父親にバラの花を贈る風習がありますが、日本ではバラに限らず、お父さんが好きな食べ物やお酒を贈ったり、手紙や絵を書いたりして感謝の気持ちを伝えることが多いようです。
6月の自然
梅雨は雨の日が多くてお散歩もしづらくなりますが、一歩外に出てみれば、この時期ならではの自然がたくさん。目にも鮮やかな青や紫のあじさい、甘い香りを漂わせるくちなしなど、五感でこの季節を楽しんでみてはいかがでしょうか?
あじさい
6~7月の梅雨の時期に咲く。若い枝の先端に、赤紫・紫・青紫の花を咲かせる。
みずばしょう
湿地に生える。花に見える白い部分は葉が変形したもので、中央の円柱状の部分に小さな花が多数集まっている。
くちなし
良い香りがする白い花で、徐々に黄みがかった色に変化する。秋には橙色の実をつける。
さくらんぼ
実のなる種類の桜の実。果実は丸みを帯びた赤い実で、桜桃(おうとう)とも呼ばれる。