子どもが困っているとき、つい親が先回りして助けてしまうことがありますよね。しかし近年、心理学の分野では、親の「自律性支援」が、子どもの自立や幸福感に大きく関係することが分かってきました。
アメリカやヨーロッパの複数の研究によると、自律性を尊重する親ほど、子どもの心の安定・自己肯定感・学習意欲が高く、過干渉な親ほど、子どもは不安や無力感を感じやすい傾向にあることが報告されています。
また、親の関わり方を追跡した研究では、親が日常的に「自分で考えさせる」関わりを増やすと、子どもの問題行動が減り、家族全体の満足度が高まる傾向があることも明らかになっています。
つまり、親が常に「助ける」のではなく、時に「見守る」ことで、子どもは自分で考えを深め、自信を得ることができます。例えば、分からないことがあった時に、親がすぐに答えを出すのではなく、考え方やヒントを示すことも重要です。その小さな違いが、大きな成長を生むと言えるでしょう。
失敗を許し、自分で解決する機会を与えること。それが、科学的にも効果が認められた「見守る子育て」です。親の忍耐と信頼こそ、子どもを強くする最良のサポートなのです。





