新年度に向けて、お子様の就学前の教育や保育の環境が変化する方が多いかもしれません。今回は、保育園や幼稚園をはじめ、認定こども園や認可外保育施設の特徴について取り上げたいと思います。
特筆すべきは、施設ごとに子どもを預かる目的が異なることです。保育園とは、「保育」を目的にする場所であり、保育所保育指針に沿って運営がされています。それに対して幼稚園は、幼稚園教育要領に則って「教育」を行う場所です。
幼少期の教育とは、人格形成の基礎を培うことを指します。もちろん、保育園であっても教育的な活動は行われますし、幼稚園でも子どもを養護することは大切です。しかし、設立の前提が違うということを理解する必要があるでしょう。次に、認定子ども園は教育と保育、子育て支援の総合的な提供を目的とした施設です。子ども・子育て支援新制度の取り組みとして、就学前の教育・保育を受けられる新たな選択肢として誕生しました。必ずしも、保育・教育・子育て支援が網羅的に行われているということではなく、家庭や地域の実情によって、タイプが異なることが特徴です。
一方で、認可外保育施設とは、認可を受けていない保育施設の総称であり、居宅訪問型(いわゆるベビーシッター)や少人数のものを含むものです。プリスクールやインターナショナルスクールも認可外に入ります。したがって、家庭が求めるニーズと合致しているかどうか、じっくり調べる必要があるでしょう。
教育や保育の環境は、施設の目的だけではなく、園の雰囲気や人、立地、経済条件、スケジュールや生活習慣、自治体への申請など様々な条件から決定されるものだと思います。いずれにしても、ご家族の生活の最大のパートナーと考えて、楽しく健全な環境を構築できることが理想です。