6月といえば、梅雨の季節。ところが、6月の和名は「水無月(みなづき)」です。雨が続く季節なのに「水が無い月」とは、少し不思議な気がしますよね。実は旧暦の6月は、現在の7月頃にあたり、暑さの厳しい日が続く時期。そこから、「水が涸れて無くなる月」という意味が由来になったという説があります。現在の6月も、真夏ほどの暑さではないものの、蒸し暑い日が多く、涼しさを求める気持ちは旧暦の6月と共通点があるかもしれませんね。
6月の自然
あじさい
日本産の落葉低木で、梅雨の時期に、青や紫、ピンク、白などの美しい花を咲かせます。実は花びらに見えるのは、本来花びらを支える「がく」が変化したものという特徴的な花です。
かたつむり
陸に生息する巻貝のうち殻を持つものの総称で、梅雨の時期によく見られます。地方ごとに生息する種類が異なり、日本国内だけでも600~800種程度生息するとされています。
梅の実
梅の花が咲き終わると実がなり、6~7月頃に収穫されて梅干しや梅酒の材料となります。つゆを「梅雨」と書くのは中国が由来で、梅の実がちょうど熟す頃だからといわれています。
五月雨(さみだれ)
五月雨と書くからには、5月に降る雨かと思ってしまいそうですが、この5月とは旧暦のこと。つまり、現代で言えば6月ごろのことで、田植えの時期に降り続く長雨を指します。
6月の行事
父の日
どんな行事なの?
父への日ごろの感謝を表す日。毎年6月の第3日曜日が父の日にあたり、2024年は6月16日です。お酒やビジネスグッズなどをプレゼントしたり、手紙を送ったりするのが定番です。
どうやって始まったの?
今から100年以上前のこと、アメリカのワシントン州に男手一つで6人の子供を育て上げた父親がいました。父親の死後、その娘が「母の日があるなら、父に感謝する日もあるべきだ」と考え、教会で父の日を祝う礼拝を行ったのがきっかけだと言われています。
まめ知識
国によって、日にちや習慣が違う父の日。父の日発祥のアメリカと同じ6月の第3日曜に祝うのは、日本・カナダ・イギリス・中国などです。一方ドイツでは、毎年5月ごろの「キリスト昇天祭」の日に行われ、男同士で出かけたりビールを飲み交わす習慣があるそうです。
6月の記念日
写真の日(6月1日)
1951年に、公益社団法人日本写真協会が「写真の日」と制定。1841年のこの日に、日本初の写真が撮影されたことに由来しています。実は、これは誤りであったことが後に確認されたのですが、一度制定されてしまったため、そのままこの日を記念日としているのだそう。
和菓子の日(6月16日)
日本国内で疫病が蔓延したことをうけ、848年(嘉祥元年)の6月16日、仁明天皇が16の数にちなんだ菓子や餅などを神前にお供えし、疫病を除けて健康招福を願ったことが由来です。1979年に、全国和菓子協会がこの日を「和菓子の日」に制定しました。
6月の誕生石
ムーンストーン
ヒンドゥー教の神話によると、ムーンストーンは月光が固まってできたと伝えられています。また、古代ローマでは、ムーンストーンは月の満ち欠けに応じてその姿を変え、また月の女神ダイアナが石の中に見えると信じられてきました。