今月は、子どもの「癖」について取り上げてみたいと思います。
幼少期の癖
幼少期の癖がそのまま抜けず、大人になっても続いていることは、しばしば見受けられると思います。「良い癖」を習慣化していくことは望ましいですが、体に悪いこと、相手に迷惑をかけるような悪癖を矯正していきたいというのは、親の切実な想いでもあるでしょう。
悪癖と親の対応
例えば、「爪を噛む」のは衛生的に好ましくないですし、「貧乏ゆすり」をすることは、落ち着きの無い人に見える可能性があります。このような身体的な癖の他にも「相手を指差す」ことや、人のことを「お前」と呼ぶなど、人に不快な印象を与えることもなるべく避けたいですよね。
一方で、子どもの癖は心理状態を表すことがあります。ある調査では、幼児期に直したい癖の1位に「指しゃぶり」が挙げられています。これは、環境の変化による不安や緊張のサインであるとも言われます。
親の対応として、子どもの不安を解消するためのスキンシップや声掛けが重要だと考えられます。もし、そのような癖が自己意識の芽生える小学校低学年の頃まで続いていた場合には、その都度、気づかせてあげるのが良いと思います。その上で、癖を直すことによるメリットと直さないことによるデメリットを話し、理解してもらうことも有用ではないでしょうか。このような経験を通じて、自分自身を客観視できるようになることは、生きていく上でも大切だと考えています。