会報誌

導く前に、寄り添う。親子の友情というかたち

親が子どもに、ほとんど常に安心感を与えられているかどうか。これは、子育てにおいて最も重要な軸の一つだと思います。親はつい「教える側」「導く側」になりがちですが、子どももまた一人の人格をもった存在です。年齢に関係なく気持ちを尊重し合い、同じ目線で笑ったり悩んだりできる関係は、親子の間に深い信頼を育てます。

この関係は、「友情」に近いものではないでしょうか。もちろん、友だちのように何でも許すという意味ではありません。親としての役割を保ちながらも、「あなたの味方だよ」「一緒に考えよう」という姿勢を貫くこと。その中で、自分の話を最後まで聞いてもらえたという経験は、子どもにとって大きな安心となります。

親子の友情がある家庭では、子どもは失敗を過度に恐れず、挑戦する力を育んでいきます。なぜなら、結果ではなく、存在そのものを認めてくれる人がそばにいるからです。信頼を土台にした親子の友情は、成長してもなお、子どもの一生を支える心の拠り所になるでしょう。