会報誌

親子で季節を楽しもう! ~6月~

「6月に結婚すると幸せになれる」という言い伝えは広く知られていますが、その由来はご存じですか? 6月の英語名である 「June (ジューン)」の語源は、ギリシャ神話の女神「ジュノー」。ジュノーは最高神ゼウスの妻であり、結婚や出産を司る神でもあるため、6月に結婚する花嫁を「ジューン・ブライド」と呼ぶようになったのだそうです。現在は日本でもすっかり定着し、この時期にすてきな花嫁さんの姿を目にすることも増えましたよね。

6月の行事

氷の朔日

旧暦の6月1日は氷の節句、「氷の朔日(ついたち)」と言われています。6月なのに氷とは不思議な感じがするかもしれませんが、旧暦と新暦には少しずれがあります。旧暦の6月1日は現在では6月下旬にあたり、夏の暑さを感じ始めるころ。室町時代には、暑さをしのぐために6月1日に氷を取り寄せ、臣下とともに氷を食べる宮中の儀式「氷室の節会(せちえ)」が行われていました。しかし、当時氷は大変な貴重品。一般庶民にはなかなか口にできるものではなく、人々は「何か、氷に似た食べ物はないだろうか」と考えました。そこで、お正月の鏡餅を細かく砕き乾燥させて作った「氷餅」や「凍み餅」を、この日に合わせて氷の代わりに食べるようになったのだそうです。

虫送り

「虫送り」は、その年の豊作を祈願する伝統行事の一つです。昔は現代ほど農薬が普及しておらず、農作物に害を及ぼす虫が後を絶ちませんでした。そのため、害虫を追い払い、少しでも多くの農作物が収穫できるようにという農民の祈りが込められています。さらに農作物への害虫は、「悪霊」のしわざとも考えられていたことから、その退散を祈る呪法といった見方もあるようです。主に初夏の時期に、夜間たいまつを焚いて行います。また、わら人形を作って悪霊にかたどって害虫をくくりつけ、鉦や太鼓を叩きながら行列して川などに流す地域も。かつては全国各地で数多く見られましたが、農薬が普及するに連れて、次第に行わない地域が多くなってきているといいます。

6月の星座

5月21日~6月21日の誕生星座。
双子の顔のあたりに黄~オレンジ色の1等星ポルックスと白い2等星カストルが仲良く並んでおり、星座名のとおり双子星に見える。毎年12月に活動が見られる「ふたご座流星群」は、カストルのあたりを中心として流れ星が四方八方に広がって飛ぶように見える

6月のくらし

入梅(にゅうばい)

「入梅」は、暦の上では梅雨入りの最初の日をいいます。天気予報がなかった江戸時代には、田植えの日を決める目安にもなっていました。

芒種(ぼうしゅ)

二十四節気の一つで、6月6日頃。稲の穂先にある針のような突起を「芒(のぎ)」といい、「芒種」とは、稲や麦などの穀物の種を蒔くのに適した時期のことです。

夏至(げし)

二十四節気の一つで、6月22日頃。一年で一番日が長く、夜が短くなる日です。暑さは日に日に増していきますが、日照時間は冬に向かって少しずつ短くなっていきます。

夏越の祓(なごしのはらえ)

6月の晦日(末日)には、各地の神社で罪や厄災を祓う「夏越の祓」が行われ、茅草でつくった輪をくぐる「茅の輪くぐり」が行われます。

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